ほんの記録

読書日記など、とりとめもなく

V・E・フランクル『夜と霧』

 

夜と霧 新版

夜と霧 新版

 

 

「一人の人間が家に帰ったが、あちこちで会う人間からただ肩をすくめるか、安っぽい定まり文句だけしか受けとらないことが判ると、彼はひどく不満に捉えられてしまうのも稀ではなかった。そしてその不満は彼に、自分はいったい何のために耐えてきたのかという疑問を抱かせてしまうのである。彼が殆ど到るところで「私たちは何も知らなかったのです…」とか「私たちも苦しんだのです…」とかいう通例の話し方しかされないと、彼はこれが一体人が彼に言い得るすべてなのだろうかと自らに問わざるを得ないのである」(p203)

 NHKの「映像の世紀」でも同じような話がありました。
収容所の内と外。人の心にも壁を造ってしまったようです。